中国「備蓄放出」を継続

中国の国家発展改革委員会は19日、銅とアルミ、亜鉛価格の引き下げを目的に非鉄金属の国家備蓄の放出を継続すると発表した。6月の生産者物価指数の鈍化を受けて、放出処置の継続を決定。企業の負担軽減のため、引き続き市場価格の安定化を進める。
 7月5日に実施したオンライン入札では、銅2万㌧、アルミ5万㌧、亜鉛3万㌧の計10万㌧の入札販売を行った。200社以上の非鉄加工業者が入札に参加。販売価格は当日の市場価格よりも3~9%ほど低かったと言う。袁大報道官は19日に開催した記者会見で、「今回の入札は当社の目的を達成した。川下の加工業者に在庫補充の機会を与えた他、一部企業の原材料費を下げる事も出来た」と述べた。

<2021年7月21日付け日刊産業新聞より>

所感

当初より複数回に分けて実施すると言われていたので継続の発表は相場には影響しないと思っていたが、改めて発表すると多少なりとも影響するのですね。中国は好調と言われているが、実際は厳しい所も多いのではと疑ってしまう。それだけに中国政府は必死なのでしょう。今後更に資源価格を下げようとするでしょうが、ファンドや投機家のほうが一枚も二枚も上手でしょうから思惑通りにいくかどうか見物です。何せ過去には先進国の中央銀行さえも敗北させられた実績があるのですから。

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