銅相場

銅相場の現状と見通し

前回3/11投稿以来銅相場は高値を維持している。米国長期金利は予想通り一時的な上昇に留まり、投機資金の流れに変化は見られない。
最近私なりに注目しているのは、LME現先のバックワーデション(逆ザヤ)が今年1月末から現在まで続いている事である。通常は、金利等の関係で現物より先物が高い(コンタンゴ)が当たり前だが、目先の需要が急増したり供給に不安が出てくると逆ザヤと呼ばれる現象が起こるが、殆どは短期に解消される事が多いが今回は3ヶ月近く続いている。昔から語り継がれているジンクスで「イースター天井」が有るが、今年のイースター4/4を挟んで何か変化があるか注目していたが、今日までの所変化は見られない。昔と違って今は銅もあらゆる金融商品として取り込まれている為に、ジンクスが当てはまらなくなっているのかもしれません。
それでも9000㌦を挟んだ高値を維持していると言う事は、投機筋が銅に対してポジティブな判断をしていると考えられ、再上昇する為のパワーを溜め込んでいる時期では無いかと憶測する。
今後の見通しとしては、引き続き高値維持し更なる上昇も有り得ると予測する。その為には、ワクチンの有効性が確認出来、世界経済が回復する事が前提である。半面、景気回復による金利上昇・ドル高や米中関係悪化等、相場を暴落させる可能性も十分考えられるので注意が必要。
各国が行った経済対策や財政出動として支出された有り余っている資金が、いずれ回収され銅相場も適正相場に落ち着くことを願うばかりです。

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